
私たちは2014年(平成26年)4月、精神疾患を有する方々を地域で支えるために訪問看護ステーションを開業しました。2022年(令和4年)4月、おかげさまで9年目を迎えることができました。利用者の方は小学生低学年年齢から80歳代と幅広く、また、お住まいの地域も岡山市を中心とする県南東部や倉敷市を中心とする県南西部、あるいは中山間地域の一部に至るまで訪問エリアも年々広がってきました。活動エリアである岡山県は中山間地域が全県域の75.5%を占め、医療、福祉、介護資源は県南部に集中しています。ところが、過疎地域にお住いの利用者の方は社会資源が少なく、支援体制の格差が生じています。私たちは依頼があれば、積極的に過疎地域にも出向く努力をしています。そのため、地域の医療、介護、福祉、保健、就労、行政、家族等、住まいの提供者との連携も欠かせないものとなってきました。加えて、看護職員の確保、定着、専門性の向上が最も課題となっているところです。
私たちが目指している訪問看護は利用者お一人おひとりの健康状態を高めることのできる働きかけです。利用者の方々の心身機能(こころとからだの相互作用)、活動(趣味、遊び、仕事、家事などを含む生活行為)、参加(職場や地域社会への参加、家庭内での役割など)の状況、人的、物理的、社会的な環境因子、年齢、性、ライフスタイル、個性、価値観、コミュニケーション能力などの個人因子をきちんと理解し、かかりつけ医の指示に基づいて、利用者の方々の生活に密着した支援を続けてまいります。